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簡易専用水道 法定検査(水道法第34条)

水道法第34条の2第2項の規定に基づく簡易専用水道検査とは

簡易専用水道とは、市町村等の水道事業者から供給される水のみを水源とし、受水槽の有効容量が10立方メートルを超え100立方メートル以下のものをいいます。 簡易専用水道の設置者は、水道法第34条の2第2項の規定に従い登録検査機関による検査を受ける必要があります。

簡易専用水道の検査は次の4つの検査があります。
1.施設の外観検査
2.給水栓における水質検査
3.書類の整理等(管理の状況)に関する検査
4.その他(聞き取り調査)

1.施設の外観検査

施設の外観検査では、貯水槽やその周辺が清潔かどうか、貯水槽内に異常な沈殿物や浮遊物がないか、さらには貯水槽やその他の関連施設に汚水などの衛生上有害な物質が混入する恐れがないかなどを確認します。この検査では貯水槽の水を抜く必要はありませんので、断水は行いません。


NGな事例

<<実際の主なNG事例>>

検査事項及び判定基準(施設及びその管理の状態に関する検査)
※水道法第34条の4に基づく

簡易専用水道 点検箇所
番号 検査事項 判定基準
水槽の周囲の状態 点検、清掃、修理等に支障のない空間が確保されていること。
清潔であり、ごみ、汚物等が置かれていないこと。
水槽周辺にたまり水、湧水等がないこと。
水槽本体の状態 点検、清掃、修理等に支障のない形状であること。
亀裂し、又は漏水している箇所がないこと。
雨水等が入り込む開口部や接合部のすき間がないこと。
水位電極部、揚水管等の接合部が固定され、防水密閉されていること。
水槽上部の状態(二に掲げるものを除く。) 水槽上部は水たまりができない状態であり、ほこりその他衛生上有害なものが堆積していないこと。
水槽のふたの上部には他の設備機器等が置かれていないこと。
水槽の上床盤の上部には水を汚染するおそれのある設備、機器等が置かれていないこと。
水槽内部の状態(二に掲げるものを除く。) 汚泥、赤さび等の沈積物、槽内壁又は内部構造物の汚れ、塗装の剥離等が異常に存在しないこと。
掃除が定期的に行われていることが明らかであること。
外壁の塗装の劣化等により光が透過する状態になっていないこと。
当該施設以外の配管設備が設置されていないこと。
流入口と流出口が近接していないこと。
水中及び水面に異常な浮遊物質が認められないこと。
水槽のマンホールの状態 ふたが防水密閉型のものであって、ほこりその他衛生上有害なものが入らないものであり、点検等を行う者以外の者が容易に開閉できないものであること。
マンホール面は、槽上面から衛生上有効に立ち上がっていること。
水槽のオーバーフロー管の状態 管端部からほこりその他衛生上有害なものが入らない状態にあること。
管端部の防虫網が確認でき、正常であること。また、網目の大きさは虫等の侵入を防ぐのに十分なものであること。
管端部と排水管の流入口等とは直接連結されておらず、その間隔は逆流の防止に十分な距離であること。
水槽の通気管の状態 管端部からほこりその他衛生上有害なものが入らない状態にあること。
管端部の防虫網が確認でき、正常であること。また、網目の大きさは虫等の侵入を防ぐのに十分なものであること。
通気管として十分な有効断面積を有するものであること。
水槽の水抜管の状態 管端部と排水管の流入口等とは直接連結されておらず、その間隔は逆流の防止に十分な距離であること。
給水管等の状態 当該施設以外の配管設備と直接連結されていないこと。
水を汚染するおそれのある設備の中を貫通していないこと。

【備考】
四の項の下欄については、水槽の沈積物がおおむね年間三センチメートルを超えない程度にあること。
九の項に係る検査については、別表第二(下記、給水栓における水質の検査)に掲げる基準を満たしていない場合であって、原因が不明のときに必要に応じて行うこと。

2.簡易専用水道 水質検査項目(給水栓における水質検査)

給水栓において、実際に給水されている水の水質検査を行います。
水質検査は厚生労働大臣が定める方法に基づき、弊社のような簡易専用水道管理検査機関が行います。

検査項目

番号【 検査項目 】【 判定基準 】
臭気異常な臭気が認められないこと。
異常な味が認められないこと。
異常な色が認められないこと。
色度五度以下であること。
濁度二度以下であること。
残留塩素検出されること。(0.1mg/l以上)

【備考】
一の項から六の項に係る検査においては、あらかじめ給水管内に停滞していた水が新しい水に入れ替わるまで放流してから採水すること。
一の項、二の項、四の項及び五の項に係る検査については、水質基準に関する省令(平成十五年厚生労働省令第百一号)の規定に基づき厚生労働大臣が定める方法(平成十五年厚生労働省告示第二百六十一号)の例によること。
なお、異常を認めた場合には、必要に応じて他の給水栓の水、水槽の水及び当該簡易専用水道に給水される直前の水道水についても検査すること。
三の項に係る検査については、無色透明のガラス製容器(約二百ミリリットル入り)に採水し、気泡等が上昇消失した後、肉眼で黒色紙、白色紙等を背景として透視し、沈積物及び浮遊物質の有無を含めて検査すること。
なお、異常を認めた場合には、必要に応じて他の給水栓の水、水槽の水及び当該簡易専用水道に給水される直前の水道水についても検査すること。
六の項に係る検査については、水道水の長期間の滞留、水槽又は管の汚れ、汚水の混入による汚染等により残留塩素が消費されることに着目したものであり、検出されない場合には、その原因の究明に努めるとともに、必要に応じて他の給水栓の水、水槽の水及び当該簡易専用水道に給水される直前の水についても検査すること。

3.書類の整理等(管理の状況)に関する検査

簡易専用水道の管理について書類が適切に整理保存されているか検査します。

番号 検査事項 判定基準
書類の整理及び保存の状況 簡易専用水道の設備の配置及び系統を明らかにした図面、受水槽の周囲の構造物の配置を明らかにした平面図及び水槽の掃除の記録その他の帳簿書類の適切な整理及び保存がなされていること。

【備考】
水槽の掃除の記録その他の帳簿書類とは、水槽の掃除の記録、水槽の点検の記録及び給水栓における水質検査の記録等の簡易専用水道の管理についての記録をいう。

検査の流れ

①施設概要や検査記録の確認(お客様に検査依頼書をご提出していただきます。)

②現地検査

③報告書作成

④自治体への報告(保健所、市の水道課など)

4.その他(聞き取り調査)

簡易専用水道の利用状況に関する調査を行います。
調査では、対象施設の竣工年月日、利用者数(人または世帯数)、月ごとの使用水量(㎥)、塩素注入機の有無、および防腐剤の使用状況など、詳細な情報を収集します。
竣工年月日は、施設の経年劣化や老朽化の状況を把握するために調査し、利用者数や使用水量のデータは、水道の需要や負荷を評価するために確認します。
また、塩素注入機の有無や防腐剤の使用状況は、水質の維持や衛生管理に重要な要素です。
これらの情報を確認することで、適切な維持管理や必要な改善策を検討するための基礎データを得ることができます。

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